骨が丈夫が否かを判断する基準において、よく耳にするのは骨密度に関してだと思います。しかし、現在では骨密度の他にも重要なポイントがある事が明らかになりました。それが「骨質」です。今回は骨密度と骨質についてご紹介します。

前回は過度なトレーニングや栄養のミスマッチが疲労骨折を起こすと説明しましたが、引き続き「骨」についてのリスクヘッジを考えていきます。

今回は骨密度、骨質を高める方法についてご紹介していきます。

骨は硬いだけじゃダメ、しなやかさが必要

骨が丈夫であるかどうか判断する基準について、皆さんがよく耳にするのは「骨密度」ではないでしょうか?骨密度とは文字通り「単位体積あたりの骨量のこと」で、この値が少ないと骨がスカスカで折れやすい(骨粗鬆症)と言われてきていました。

しかし、近年では骨量が平均より多いのに大腿部骨折などを起こす人が目立っており、研究の結果「骨質」に違いがある事が判明しました。

つまり骨は硬いだけでなく、しなやかさが必要なのです。

そもそも骨は何でできているのか?

骨の成分についてしっかりと答えられる人は少ないのではないでしょうか?

「骨=カルシウム」のイメージが強くありますが、骨を構成するのはカルシウムだけではありません。骨構成の内訳は

  1. 40~50%:無機質(主にリン酸カルシウム)
  2. 29~35%:有機質(コラーゲン等)
  3. 15~30%:水

と言われています。

有機質の殆どはコラーゲンですが、このコラーゲンの結びつきの状態が骨の強度に深く関わっているのです。

骨密度と骨質の違い

では骨密度と骨質のちがいとはなんなのでしょうか?

骨の構造を鉄筋コンクリートの建物に例えると、カルシウムはコンクリート、コラーゲンは鉄筋に当たり、コンクリートの量=骨密度、鉄筋の状態=骨質となります。建物はコンクリートの量だけが多いからといって強度が上がるわけではなく、鉄筋で強化することで、はじめて頑丈になります。

骨も同じように骨密度だけが高くとも、骨質が悪いと骨折しやすく、丈夫な骨とは言えません。

骨質のポイントはコラーゲンの結合状態

コラーゲンは鉄筋に当たると書きましたが、「鉄筋が規則正しく、しっかりと組み立てられているかどうか」が重要なのです。コラーゲン分子の結合を、「コラーゲン架橋」と呼び、コラーゲン架橋が規則正しく、しっかりしているものを「善玉架橋」、バラバラになっているものを「悪玉架橋」といいます。

骨に含まれるコラーゲンは、加齢によって劣化してしまいます。劣化により悪玉架橋の状態になりやすく、鉄筋がきちんと入っていない建物と同様に、骨ももろくなってしまうのです。

骨強度=骨密度+骨質!

丈夫な骨というのは、骨密度が高く、骨質が良いという事です。骨強度」には骨密度が70%、「骨質」が30%関係していると言われています。

 

如何でしたでしょうか?骨密度だけでなく、骨質にも注目する必要があるという事がわかっていただけたかと思います。

次回は丈夫な骨を作る為にはどのような栄養素が必要なのかをご紹介したいと思います。


Image Credit: “Human-Skeleton” by SklmstaOwn work. Licensed under CC0 via Commons.

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