投手にしろ打者にしろパフォーマンス向上のためのフィジカルトレーニングを計画していく上で野球の競技特性を把握する必要があります。しかし、特にプロで活躍するためにはその競技特性を客観的に把握する必要があるのです。では客観性とは何か?米国で進む野球ビッグデータ、セイバーメトリクスをご紹介します。

久しぶりの投稿です。ここから数回に渡り、野球に関する情勢とそのトレーニングに関して連載していこうと思います。

客観的に野球の現状を捉えてみる必要性

トレーニングに関する記事を掲載する事がこのcnc-magの目的でありますが、今回、野球に関しては情勢を先に述べる必要があると以下の2つの理由から決めました。

  1. 野球というスポーツに情報革命が起きている。=セイバーメトリクス
  2. こういう情勢だからこそ、こういうトレーニングが大切!!と結びつける方が選手や指導者に伝わりやすい。

日米だけでなく、世界約120カ国で競技化されている野球。実は、そのランキングの頂点に立っているのはアメリカでなく日本です。(WBSC:World Baseball Softball Confederationなど参照。)

これは日本人として非常に嬉しく、このまま維持して欲しいと願うばかりです。もし、このランキングが確かであれば、日本のプロ野球にもっとメジャーリーガーが流入してくるはずです。

しかし、第一戦のメジャーリーガーは来る事はありません。

なぜか??

その理由はこのランキングがプロチームのランキングではなく、アンダー世代までを網羅した国全体の野球力をランキングしているからです。オリンピック含めて、国際大会にメジャーリーガーのオールスターが揃う事も見た事ありませんし、選手自体も出る必要性を感じていないのが現実である以上、上記のランキングはトッププロの指標ではないのです。

そうなると、日本のトッププロ野球選手がアメリカのメジャーリーグ(以下、MLB)で、どのくらい通用するのか??という指標が、一番正確な野球という競技レベルの基準にならざるを得ないですし、活躍して欲しいと願います。

ここでは大きく触れませんが、MLBと日本のプロ野球との年俸についても知っておく事は重要だと思います。格差歴然としており、選手寿命の短いプロ野球選手を手厚くサポートし、ビジネススキルの高さを伺わせるデータです。(参考データ:日米の年俸格差は実質11倍|2015MLB )

セイバーメトリクスが野球を変える!!

セイバーメトリクスを初めて聞く方がいると思います。先ずはウィキペディアから抜粋して、その次に簡単に説明しましょう。

セイバーメトリクスとは、野球ライターで野球史研究家・野球統計の専門家でもあるビル・ジェームズGeorge William “Bill” James, 1949年- )によって1970年代に提唱されたもので、アメリカ野球学会の略称 SABR(Society for American Baseball Research)と測定基準(metrics)を組み合わせた造語。(https://ja.wikipedia.org/wiki/セイバーメトリクス より抜粋)

このビル・ジェームズ氏が野球と統計学を結びつけたのが事の始まりです。

超分かりやすく例を挙げましょう。

A選手 打率:0.333 とB選手 打率:0.200の2選手がいるとします。単純にA選手は10本中3本以上ヒットを打っています。後者のB選手は10本中2本のヒットを打っているという計算です。仮に100試合終わった後の評価としたら、A選手の打率が良いので、指導者はA選手を起用する事を考えると思います。

しかし、これをセイバーメトリクスのビッグデータに当てはめると違ってくる可能性が生じます。大袈裟な例として挙げますが、A選手にはパワーがなく、すべてが単打(1塁ベースまでのヒット)で、B選手がパワーヒッターで長打(2塁打、3塁打、ホームラン)を連発していたらどうでしょうか?

そうです、そこには長打率や進塁率が隠れており、得点につながる確率が存在しているのです。

これはほんの一例に過ぎませんが、既にセイバーメトリクスによって野球に革命が起き始めています。つまり、今までは、打率などの過去のデータだけを分析し、監督やコーチなど指導者の先入観から選手の起用を決定して、さらに球団の経営陣はそれらを基に選手の補強や育成に力を注ぐ時代でした。それが、ッグデータを集計して分析し、トラッキングする事で補強・育成すべき選手(例えば、長打力ある選手が欲しいなど)を予測し、試合構成など、未来の予測を可能にした情報革命へ変貌してきています

もっと言えば、これは球団の経営まで連携しているデータだと言えます。

日本の高校野球などでもセイバーメトリクスを取り入れる事で、「もしかしたら、こうなるかもしれない!?」というデータは既に存在しています。

次回、それも合わせて掲載してみたいとおもいます。お楽しみに!!

余談ですが、少年野球や高校野球にも上記のような分析を行うと、レギュラーになれる補欠選手がたくさん埋もれているかもせれませんね!!


 

Baseball diamond marines“. Licensed under Public Domain via Commons.

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