「食事改善をしてみたがあまり長続きしなかった」という経験がある人は多いのでは無いでしょうか?意外と疎かにしがちなオフ期の食事ですが、この時期の差が選手生命の差に繋がると言っても過言では無いのです!では、選手寿命をのばす為にはどうすれば良いのか?オフ期にこそ取り組むべきポイントや改善すべき体質について紹介します。

食事改善を始めるならオフ期から!

食事改善を始める上で一番重要なポイントはタイミングです。

目指すは「無意識的有能」?

無意識的有能とは「やるべき事を意識しなくても、自然に出来てしまっている状態」です。食事内容に気を使っている人を見て「大変そうだな」と思う事があると思います。しかし、本人に聞いてみると「あまり意識していない」「むしろ楽しい」と返って来る事が多いのです。

なぜオフ期に始めるべきなのか?

「食事が大事だ!」と気付き食事内容を変えようとしても、それがハードなトレーニング期や試合が迫って来ている時期では難しいと言えるでしょう。ライフスタイルを変えるという事は簡単ではありません。食事の度に何を食べる、何を食べては行けない等と意識する事が大きなストレスになる人が多いのです。トレーニングや試合等の負荷が無く、精神的に余裕があるオフ期だからこそ食事に意識を割く事が出来るのです。

 

選手生命に関わる改善すべき体質

食べる事で得られるメリットはトレーニングや試合に対してだけではありません。体質においても効果的な事柄が多く、むしろ改善しなければ大きなリスクになってしまう事もあります。

1. スポーツ貧血

多くのアスリート、特に女性アスリートの方が貧血に悩まされています。トップアスリートの場合、女性で22.5%、男性で7.5%の方の罹患率が報告されています。アスリートが陥る貧血の種類は大きく分けて2種類。発汗等により鉄分が不足してしまう「鉄欠乏性貧血」と足裏の衝撃により赤血球が壊れやすくなることで起こる「運動性溶血性貧血」です。

アスリートの方々は激しい運動により、心臓や血管に大きな負担をかける事がありますが、貧血を放置すると負担が増大し、心不全や血管疾患に繋がってしましいます。選手寿命は愚か人生の寿命までも縮めてしまいます。

解決方法

鉄分を多く含む食材を摂取するという事は当たり前ですが、その他にも注意しなければならない事があります。最も重要なポイントが「鉄の吸収率」です。ヘム鉄は吸収率が良いので問題ありませんが、日本人は鉄分の85%を吸収率の低い非ヘム鉄という形で摂取しています。非ヘム鉄の吸収率を高める為にビタミンCと動物性たんぱく質を同時に摂取するようにしましょう。

  • ヘム鉄を含む食品:豚・鳥レバー、牛もも肉、しじみ、あさり、かつお
  • 非ヘム鉄を含む食品:ほうれん草、小松菜、ひじき、卵黄、油揚げ

2. 丈夫な骨を作る

最近、発展途上の選手たちの中でオーバートレーニングによる慢性疲労から、骨膜炎、疲労骨折を起こすケースが急増しているとの報告があります。また、女性アスリートは運動性無月経による骨密度低下のリスクも懸念されます。骨を強くするならカルシウム!というイメージが強いですが、それだけでは骨折のリスクを低減させる事は出来ません。

解決方法

骨折のリスクを低減させる為には、骨量(骨密度)+骨質が重要になります。骨を鉄筋コンクリートで例えると、コンクリート=カルシウム、コラーゲン=鉄筋に当たります。コンクリートだけを増やしても強度は上がらない様に、カルシウムだけ意識しても効果的ではありません。細かい理論を書くと長くなるので割愛しますが、カルシウム以外で重要な栄養素を挙げていきます。

  • リン:骨の主成分(ほぼ不足しない)
  • マグネシウム:骨の主成分(ナッツ、豆、海草類)
  • ビタミンD:カルシウムの吸収・形成を促す(鮭、さんま、いわし、干しいたけ等)
  • ビタミンK:骨の代謝や形成を促す(ほうれん草、小松菜、納豆等)
  • ビタミンB12:骨質を保つ(魚介類、発酵食品)
  • 葉酸:骨質を保つ(野菜類、レバー)
  • ビタミンC:コラーゲンの生成に必要(果実、野菜類)
  • 亜鉛:コラーゲンの生成に必要(牡蠣、するめ、牛肉等)
  • たんぱく質:分解・吸収されコラーゲンの材料となる

3. 腸内環境の改善

アスリートが効率よく栄養を摂取しようとした場合肉食に傾き、それに伴い腸内環境が悪化するケースがあります。腸内環境の悪化は様々なデメリットを引き起こします。

  • 有害物質の生成: アンモニア、インドール、発がん物質等
  • 代謝機能の低下: 栄養素吸収の阻害、血液状態の悪化、高血圧や血管疾患のリスク増大
  • 免疫力低下: 風邪、アレルギー、感染症のリスク増大

試合結果に大きな差!? トレーニング期の食事で気をつけること」の記事でも触れましたが、アスリートは激しい運動を行う為、必然免疫力が低下してしまう事が多くあります。腸内環境の悪化は死活問題と言えるでしょう。(解決方法等の詳細は今後の別途記事にて)

 

如何でしたでしょうか?食事にとってオフ期とは、何もしなくて良い時期では無く、リスク低減の為の時期と捉えて下さい!

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