前回非ヘム鉄を効率よく摂取する事が大切とご紹介しましたが、非ヘム鉄の摂取効率を低下させてしまう食品も存在します。効率よく鉄を摂取する為にも知っておきたい情報をご紹介します。

引き続きスポーツ貧血について取り上げていきます。

前回では理想的な鉄の摂取方法という事で、非ヘム鉄の吸収率を上げる方法をご紹介しました。しかし、同時に摂取する事で非ヘム鉄の吸収率を低下させてしまう食品もあります。今回はそんな食品をご紹介していきます。

非ヘム鉄の吸収率を低下させる食品とは?

日常の食生活では、「食べてはいけない」のではなく、時間をずらして摂取(1時間以上あける)するか、阻害するものを打ち消すような調理方法に注意が必要です。

1. タンニン

タンニンはポリフェノールの一種で、摂取時のメリットとして、下痢止め、殺菌作用、抗酸化作用、美白作用などがあると言われています。しかし、非ヘム鉄と同時に摂取した場合、結合して「タンニン鉄」という水に溶けにくい状態に変化してしまいます。

タンニンが豊富に含まれる食品としては、お茶類(緑茶・紅茶・セージ・マテ茶等)、ワイン、柿(特に渋柿)に豊富に含まれます。食事時の飲み物としてお茶を飲んでいる方は、食事中はウーロン茶や水に変え、食後30分以上あけてから飲むようにしてください。

2. フィチン酸

フィチン酸は鉄の他にも、カルシウムなどのミネラル類と強く結びつき、水に溶けない不溶性の成分へと変化させる働きがあります。これにより腸からの吸収を妨げられてしまいます。主に米糠、ゴマ、インゲン豆、とうもろこし等に多く含まれていると言われています。ただフィチン酸では無く、金属イオンと既に結合したフィチンという物質で存在している為、吸収に影響を及ぼさないという主張もあります。

最近の研究結果の報告の中には、玄米やダイズに多いフィチン酸を日常的に取ることで、血液中の鉄濃度を増やし、酸素運搬機能を強化して貧血を防ぐことができるというものもあります。今後の研究の動向が注目されます。

フィチン酸によるミネラルの影響はヘム鉄を摂取しない菜食主義の人や既に貧血と診断されている人は特に気をつける必要があると言えますが、通常の場合は過度の摂取さえしなければ、そこまで気にする必要はないでしょう。

3. シュウ酸

シュウ酸はアクの成分であり、代表的な食べ物にはほうれん草やたけのこなどがあります。また、さつまいもやキャベツなどにも含まれているシュウ酸は鉄やカルシウムの吸収を妨げる働きがあります。

シュウ酸は水溶性であり、茹でたりすることによって70%~80%が見ずに溶け出すため、ほうれん草やたけのこなどはしっかりとアク抜きをすることが必要です。

この他にも、炭酸飲料や加工食品に多く含まれるリン酸塩にも鉄の吸収を阻害する働きがあると言われています。これらの食品には摂取によるメリットは無いので出来るだけ摂取しない事を強く勧めます。

 

如何でしたでしょうか?非ヘム鉄を効率よく摂取する為には色々と気をつけなければならないポイントがありますが、貧血予防にとってとても重要である事は間違いありません。ベストコンディションを維持する為にも、日々の鉄の摂取に気を配ってみてくだい。

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