前回、体幹と四肢の連動、つまり運動連鎖が真のパフォーマンスを生み出すことについて、説明させていただきました。皆さんが次に気になることとして、運動連鎖のトレーニングでしょう。しかし、その前に運動連鎖を鍛えるために必要なイクイップメントについて考えます。

イクイップメント選定で重視すべきこと

フィジカルトレーニングを指導する時、コーチはバーベルで行うクリーンやスクワットなどに関しては、重量・レップ数で選手のパワー出力を数値化し、プログラムすることが可能です。しかし、その次のフェーズとして選手がその強化した身体を、上手くスポーツ動作に結びつけてパフォーマンス向上を実現できるかは、「意識」・「感覚」を通して神経筋が働かないと困難です。

そして、そのスポーツパフォーマンスを向上させる 1つの鍵として運動連鎖があるのです。

この運動連鎖を生み出すために、私自身、様々なイクイップメントを試してきました。ViPR、TRX、KINESISSなどについては、私自身かなり詳しく、ライセンスも持っています。もちろん、これらのイクイップメントでも運動連鎖はトレーニングできます。

しかし、これら以上にスポーツパフォーマンス向上に即効性のあるイクイップメントは、STROOPSだったのです。

スポーツ動作のままでトレーニングできることが重要

体幹とともに、各部位を段階的にトレーニングする重要性は説明しました。その次の段階として体幹と各部位の連動(運動連鎖)を、神経筋のトレーニングを通じて鍛えることになりますが、この際、アスリートの競技動作を組み入れたトレーニングを行うのが理想なわけです。

しかし、この理想を追求すると、これまでのイクイップメントでは限界があります。もちろん、前述した通り、鍛えられないわけではありません。しかし、スポーツ動作を取り入れたワークアウトを計画するのが意外と難しいのです。

そこで、この理想を限りなく実現できるイクイップメントとして、STROOPSが選定できるのです。初めてSTROOPSを聞く方は、「STROOPSとは?」という説明がホームページに掲載されておりますので参照してください。

STROOPSを選択する理由とメリットは、以下です。

  1. バーベル等の負荷を持つことがないので、負荷の重力を感じずにトレーニングが可能。
  2. ケーブルマシーン等のケーブルの方向性を無視した動き、例えばジャンプや方向転換などが可能
  3. 負荷がかかる身体の部位を変えることができるので、体幹にかかる強度を自由に変化させることが可能
  4. 屋内・屋外・陸上・水中に関わらず装着してトレーニングが可能

まとめますと、STROOPSは各スポーツの競技特性動作そのままで、さらに当該競技のスピードそのままでトレーニングできる画期的なツールです。

チューブトレーニングの否定論は目的を明確にすれば問題にならない

チューブトレーニングは知識あるストレングスコーチからよく否定されることもあります。なぜか?簡単に言うと、動作の後半になるに従い負荷が大きくなる点を理由にあげます。つまり、負荷が大きくなる=パフォーマンスでは減速になる。という事です。

チューブを持って、腕を前方に伸ばすイメージをしてみてください。徐々に張力が増すので、腕を伸ばすスピードは比例して落ちるはずです。

実際、スポーツでは逆のパワー出力が多く、例えばゴルフスイングではトップポジションからナチュラルアンコックに入るポジション、つまり動作の後半に負荷がかかるのではなく初動負荷=加速するわけです。このような理由から、否定される事があります。

しかし、以下の通り、覆すメリットがありますので、以下に示します。

  1. 前額面、例えば、サイドランジやサイドシャッフルなど、サッカー野球バスケットボールなどあらゆるスポーツで必要とする股関節を中心にした横の動きを強化できます。ウェイトルームにあるマシンでは難しい強化です。
  2. 動作の後半に高い負荷がかかる事で、体幹の安定性を必要とし、体幹と四肢との運動連鎖を意識化できる。
  3. ゴムチューブは伸張と収縮が非常に安定しており、バネのようにある時点で一気に収縮するのではなく、徐々に尚且つスムーズに収縮するため、リハビリに有効である可能性が高い。
  4. 上記3と関連して、ローテーターカフの強化ではダンベルなどのウェイトを持つトレーニングよりもチューブトレーニングの方が効果は高いという研究結果も出ている。
  5. 筋力や筋のサイズを増加させ、脂肪を減少させる効果は、フリーウェイトで同じような方法で行うトレーニングとチューブトレーニングはほぼ近い結果であったという研究結果も存在する。

など、他にも多くメリットはありますが、この1)〜5)を読んで頂いただけでも、STROOPSというチューブトレーニングはスポーツパフォーマンスを向上させる要素を多く持ち合わせているイクイップメントだと認識できるでしょう。

つまり、初動の強化を否定するものではなく、それらは別のアプローチでトレーニングされるべきです。この場合の論点は、「パフォーマンス向上を目的として、体幹と四肢の連動(運動連鎖)を意識化してトレーニングする」ことですので、上記のような選定要件が必要で、STROOPSは非常に優れたイクイップメントと言えるのです。

世界のトッププレイヤーは、運動連鎖を鍛え始めている

上記、 1)に関して、プロテニスプレーヤーのシャラポワ選手がトレーニングしている光景がありましたので、リンクを貼っておきます。

サイト名: yutakanakamura.com URL: http://www.yutakanakamura.com/news-projects/

テニスで前額面(左右)のスピードやブレーキングは必須ですね。このように、スポーツ動作のまま、安定した体幹と四肢の運動連鎖を意識化しながら強化できるのがSTROOPSなのです。

前回の記事でも説明しましたが、トップアスリートになるためには、対象競技におけるパフォーマンス向上を分解し、体幹と四肢の運動連鎖をトレーニングに組み込むべきです。海外トップアスリートのフィジカルトレーニングにおいて、運動連鎖のトレーニングは、すでに始まった事実なのです。

次回は、2つの競技を例に具体的なトレーニングを取り上げて解説していきます!!

是非、ご覧ください。

Change the Value of Sports…, STROOPS!!

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