18歳のプロサーファー、大原洋人選手がUS Open of Surfing2015で優勝しましたね!日本人としては快挙!すばらしいことです!しかし、コンタクトスポーツ(激しい身体のぶつかり合い)ではないサーフィンにおいて日本人プロサーファーが活躍できないはずはありません。試合で勝つための要素はいくつかありますが、サーフィンで必要なフィジカルを得るためのSTROOPS活用トレーニング法を解説していきます。

18歳のプロサーファー、大原洋人選手がカリフォルニア ハンティントンビーチで開催されたUS Open of Surfing2015で優勝したニュースが駆け巡っていますね!日本人初の快挙!であり、サーフィンは2020年東京五輪で開催都市が提案できる追加種目の国内最終候補であるため、注目されているニュースです。

コンタクトのないサーフィンで日本人が活躍できないわけがない

スノーボード界で日本人選手の活躍が一歩先に進んでいるなかでこのようなニュースは大変喜ばしいですね!今後、日本人プロサーファーも世界で互角に戦える日も近いでしょう。

しかし、この快挙を偶然であったり、大原選手個人のセンスという問題で片付けてはいけません。フィジカルトレーナーとしての意見からすれば、コンタクトスポーツでないサーフィンのような競技で日本人が活躍できないわけはありません。

スポーツ科学の進展は現在進行形。まだまだフィジカルでわからないことは多いですが、最新のトレーニング理論ではフィジカルとパフォーマンスの関係がかなり解明されてきました。しかし、この関係が分からないから、「無理」と思い込んでしまうのではないでしょうか。快挙の前にフィジカルをトレーニングできていないのです。

もちろん、世界レベルの大会での経験の差やメンタル、競技特性と大会ルールに応じた試合運び等の戦術などの差はあるこそすれ、フィジカル要素が試合に勝つ要素ではないと否定する人はいないはず。少なくとも勝率が上がるのは間違いありません。

世界レベルのフィジカルトレーニング導入で日本人サーファーの底上げは可能

少し前ですが、運動連鎖を分かり易く説明するためにサーフィンを例に挙げました。

今回はこれを一歩進めて解説しますが、大原選手のニュースを契機に海外のトッププロのトレーニング動画を参照して調査してみました。やはり、海外トップサーファーはフィジカルトレーニングにおいて、幾つかの大切なポイントをしっかり押さえていました。

後ほど解説するとして、一方、残念ながら日本人選手のサーフィンのトレーニングを検索しても殆ど無い状況でした。やってはいると思いますが不明です。しかし、それだけ可能性が秘められていると言えるでしょう。

私自身、日本のサーフィン界のトレーニング事情はよく把握していません。しかし、仮に日本のサーファーがしっかりとポイントを押さえてトレーニングしたならば、相手とコンタクトする必要がない競技であるので、かなり上位に行ける可能性を感じています。

サーファー向けフィジカル強化のための5つの基本ポイント − D.C.M

基本的なポイントで以前にも述べたことがあるかもしれませんが順を追って解説します。下記に示すポイントをDynamic Cross Movement(D.C.M)と独自に称したいと思います。

Point 1. 安定した体幹

基本かつ当たり前ですが、四肢があらゆる方向にダイナミックに動作しても、安定した体幹が必要です。しかし、いつも指摘させていただいていますが、サーフィンで体幹トレーニングだけをやっていてもパフォーマンスは向上しません。安定した体幹の上に、以下をポイントとして強化しなければいけません。

Point 2. 股関節の柔軟性と可動性

波の不規則な形や大きさに順応するには、股関節の柔軟性と可動性が必要です。

Point 3. 胸郭の可動性や上肢のパワー

サーフボードへ力を伝達する反動となる胸郭の可動性や上肢のパワーも必要となります。

Point 4. あらゆる筋の収縮

コンセントリック・エキセントリック・アイソメトリックとあらゆる筋の収縮が必要となります。

Point 5. 感覚運動のトレーニング

他のスポーツよりも足裏の固有受容器などの感覚運動のトレーニングも必要となります。

 

とてもザックリと記載しましたが、もちろんアウトラインだけです。海外のトップ選手のフィジカルトレーニングを見ると、この基本を抑えたものを多く見かけました。これらによって、予測できない形の波でもD.C.Mを満たすことで、対応することが可能となり、パフォーマンス向上の確率が増えると思います。

今回はD.C.Mの中でも、Point 2の股関節の柔軟性と可動性の中の可動性にフォーカスして具体的なトレーニング内容をご紹介しましょう。

サーファーのためのSTROOPS体幹トレーニング − 股関節へのアプローチ

これまで多くのスポーツでトップクラスの選手を指導しましたが、トップ選手でもかなりの確率で使えていない身体の連動性が存在します。それは、股関節です。そして、そこがトップ選手とそうでない選手の身体の使い方の大きな差となっています。(パドリングはここでは省きます。)

股関節が使えない=上肢と下肢が体幹を通して連動しない(=Not D.C.M)

という関係性が非常に密接にあることを、私自身指導を通して知っています。

股関節が使える選手でも「さらに柔軟性が高まり、さらに深く低い姿勢でも安定するようになる」ことがイコール「パフォーマンス向上」であると言えるでしょう。

実際には最初の評価方法などもあります。また、ここに記載するトレーニングは初級編の一部です。コラムの文字数の都合上、とりあえず可動性を高めていくベーシックSTROOPS体幹トレーニング3つをご紹介します。図で示しますが、方法は幾つも考えられるので、特にここでは述べません。

  1. 股関節のアクティベーション(1)を行います。
  2. 股関節のアクティベーション(2)を行います。
  3. 股関節とトランクの回旋をバランスディスクなどの上で行います。

サーフィン

上記、1.と2.の参考動画です。(Ankle StrapとSlastixという製品)

3.の参考動画です。(Cuff Performanceという製品)

サーフィンに必要なフィジカルの機能的動作と意識的動作をトレー二ングせよ

競技を練習する上で、リッピングのキレであったり、カットバック等カービング時の体重移動と蹴り込みのパワー増大によるスプレーの大きさ、エアーを決めるためのスピードであったりと様々な練習をしていると思います。

しかし、実はこれらを生み出すフィジカルの機能的動作に無関心、またはフィジカルトレーナーが不在であるがため、練習できていないなら本当に残念です。恐らく、上にあげたようなベーシックな動作さえも行えない選手は多くいると思います。

しかし不規則に動く波の上ではもっとハイレベルな動作が必要なはず。つまり、サーフィンを行う前の段階として、身体の機能的な動作や意識的動作が必要であり、それらが競技パフォーマンスにつながっているということを認識すべきです。

海外トップ選手のトレーニング動画を見ると、共通する重要なトレーニングの部分も垣間見れました。2つほどあげるとすると以下です。

  1. 床面でなく、常に不安定なバランスボール・ディスク・ボスバランスなどの上で行っています。
  2. 運動連鎖を敢えて断ち切って、上肢と下肢をバラバラに動作するワークアウトも行っています。バランスが崩れた時の対応でしょう。

まだまだサーファーのためのフィジカルトレーニングは多くあります。是非、世界の頂を目指して、頑張って欲しいと思います。

Change the Value of Sports…, STROOPS!!


Huntington Beach US Surfing Open (6103650472)” by Pedro Szekely from Los Angeles, USA – Huntington Beach US Surfing OpenUploaded by russavia. Licensed under CC BY-SA 2.0 via Wikimedia Commons.

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