SH・SBは他のポジションに比べ、「長い距離」を「速く走る」という動きが多い。スピードはもちろんですが、走りきった後、更にそこでボールをコントロールする為に「筋持久力」と「回復力」が必要となります。これらの能力はジムだけでは得られない能力であり、ジムとフィールドでのトレーニングを繋げて考えることが重要になります。

以前の記事で、サッカー、FWの競技特性の動きに必要なフィジカルトレーニングをご紹介しました。今回は、サイドハーフ(SH)・サイドバック(SB)に関してご紹介していきます。

サッカー サイドハーフ・サイドバックの競技特性

SH・SBに求められる能力は、システムや選手の配置、役割によって異なりますが、共通して「長い距離」を「何度も速く走る」という能力…いわゆる「筋持久力(心肺機能)」と「スピード(瞬発力)」が、他のポジションより比較的求められる傾向にあります。

1対1の強さ等、他にも重要な能力はありますが、今回は上記の2点に焦点を当てます。

SH・SBに必要とされるフィジカル

他のポジションに比べると、一回の走る距離が長く、回数も比較的多くなるポジション。スピードだけでは不十分で、長い距離のダッシュで筋肉を酷使させた後でも、ドリブルやセンタリングなど繊細にボールをコントロールできる力(筋持久力)が必要になります。

土台となる筋力としては太腿裏・臀部・脹脛が重要で、太腿裏・臀部は走りを安定させる、止まるといった動作で大きな役割を果たします。これらはバックスクワットなど一般的なトレーニングで鍛えられます。脹脛は、足裏全体ではなく踵を浮かせて細かくジャンプするように鍛えると効果的であり、縄跳びなどおススメです。

踵を上げる動作でアキレス腱が伸縮し、地面に足が着地する度にバネのような役割を果たし、力を生み出します。

鍛えた筋力を試合で活かすには「実戦的な」フィジカルトレーングを

「土台の筋力がついたからこれで速くなれる!」なんて思ってはいけません。フィジカルトレーニングはここからが重要で、身に付けた筋力を試合で使えるようにする必要があります。

ここで、実践を考慮したトレーニングをいくつかお見せします。

1. 筋持久力は回復力と心肺機能を強化する

回復力のためのフィジカルトレーニング

<引用元:Youtube>


長い距離を走り、疲労したところでボールタッチを行うトレーニング。筋持久力と共に動きながら回復力する能力を刺激しています。

心肺機能(と瞬発力)強化のためのフィジカルトレーニング

<引用元:Youtube>


「時間」を設定して瞬発力と共に心肺機能鍛えています。心肺機能の向上は回復力の向上に繋がり、結果的に長い距離を何度も走ることが可能になります。更に実際の動きに負荷をかけることで、ただ走るだけでなく筋肉を使うという意識を生みます。

2. スピードは歩幅(ストライド)×歩数(回転数)を向上することに尽きる

スピード (歩幅)のためのフィジカルトレーニング

<引用元:Youtube>


実際の走る動きに負荷をかけて、身に付けた筋力に動きを与えます。足の引き上げを意識するさせることで、ストライド向上を可能にします。

次の段階として、腕にも同じチューブをつけると、四肢を連動させた動きのトレーニングを行うこともできます。

スピード (歩数)のためのフィジカルトレーニング

<引用元:Youtube>


神経と筋肉を繋げる。前から少し引っ張ってもらいながら走ることで、無理矢理自身の足の回転を速くし、スピードを120%まで引き出させます。

繰り返しこの新しい感覚を身体に覚えさることで、120%のスピードをいつでも出せるようになります。

ジムとフィールドを一緒に考えよう

実戦で活かせるようにするトレーニングフェーズを忘れずに

CNC MAGでも何度も取り上げていますが、ウェイトルームでレジスタンス系トレーニングをやることは必要ながら、それだけでは競技パフォーマンスは上がりません。

日本国内では体幹トレーニングを取り入れている人も多いと思いますが、かなり誤解が広まっています。世界のフィジカルトレーニングの常識からすると、それだけではダメです。ジムで土台となる筋力を身に付けた後は、その筋力を試合で生かす為に、動きに連動させたトレーニングが必要になります。

参考情報:

  1. 体幹はなぜ重要?プロ選手が体幹トレーニングで意識すべき大切なこと
  2. 体幹トレーニングだけで競技力は向上しない – 今こそ真の目的を理解しよう
  3. トッププロになりたければ、体幹と四肢の連動を鍛えよ

今回取り上げたトレーニングは、まさに実戦さながらの動きの中で、筋力と神経を結びつけるフェーズ。これらを行わないとウェイトルームでやったトレーニングは無駄になると考えてください。

脳から信号を伝達する神経を刺激して身に付けた筋肉に繋げ(Neuro-muscular System)、更なる力を引き出していきましょう。

参考情報:

マニアックですが読むとタメになります。トレーナーならば知っておくべきです。また、世界のトップ選手が行っているそのフィジカルトレーニングがなぜ、それを取り入れているのか?という理由がわかります。

  1. 運動連鎖強化の重要ポイント – 連動を妨げる要因を見極め除去しよう
  2. トップアスリートは知っている – 各部位の安定性と可動性のバランスの重要性

 

フィジカルと実戦をつなげるSTROOPS

動画でも使用されていたSTROOPS。先日も紹介したマンチェスターユナイテッドだけでなく、NFL、NBAなど各プロスポーツのトップチームのフィジカルトレーニングの映像では最近よく見かけるようになっています。そのため「見たことある」と思われた人も多いのではないでしょうか。

STROOPSは、まさにフィジカルを実戦の環境の中でトレーニングできるファンクショナルツールとして大変注目され、発祥の地であるアメリカはもちろんのこと、最近ではヨーロッパでも急速に発展しているイクイップメントです。

最後に宣伝となりますが、動画内で使用されている器具「 STROOPS」に関してのセミナーが12/7 (月)に京都にて開催されます。

サッカーを対象としたトレーナーの方々、まだ、このようなフィジカルトレーニングを提供できるトレーナーは少ないのが現状です。世界のトッププロチームで活用されているSTROOPSを皆様の最新スキル獲得としてご利用いただければと思います。

既に10名以上のお申し込みを頂いており、残りは少ないですが、まだ空きはありますので、ご興味のある方は、是非ご参加ください!(次回開催は未定です。)

下記URLからお申込み可能となっております。

関西地区 京都市右京区 2015年12月7日(月)

次回はFW・MFのドリブラー編をご紹介していきます!

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