アスリートの栄養学として前回まで糖質について解説してきました。今回から、皆様の関心も高いであろう「たんぱく質」についてです。たんぱく質を摂取していく上では知らなければならない基礎知識がいくつか存在ます。今回はたんぱく質と関わりのある必須アミノ酸を含めて解説します。

前回はエネルギー源として活躍する糖質について解説させていただきました。今回は身体作りで最も重要となるたんぱく質について掘り下げていきます。

からだ作りの鍵はたんぱく質

自分の身体は何でできているのか?意識した事がある人は少ないのでは無いでしょうか?

人間の身体を占める成分の割合で最も多いのは「水分=60~70%」で、次に多いのが「たんぱく質=15~20%」と言われています。アスリートにとってたんぱく質=筋肉のイメージが強いですが、それ以外にも、内臓・皮膚・爪・毛髪、さらには酵素・ホルモン・ヘモグロビン・免疫グロブリン等様々な形で存在しています。美容で良く聞くコラーゲンもたんぱく質です。

たんぱく質のままでは吸収されない – 摂取すべきは必須アミノ酸

「たんぱく質を摂る」と言っても、食べたたんぱく質がそのまま吸収されるわけではありません。たんぱく質はアミノ酸という物質が結合してできていて、食べたたんぱく質が胃や小腸の消化酵素でアミノ酸まで分解され初めて吸収が可能となるのです。

必須アミノ酸一覧

アミノ酸は20種類あり、その中でも体内で合成できない、または合成されても必要量に達しない為、食品から摂取しなければならない9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。語呂合わせで「雨降りバスとろい日」と覚えましょう!

必須アミノ酸一覧

必須アミノ酸はバランスよく摂ることが大切

必須アミノ酸を摂取する上で気をつけなければならないポイントがあります。それは「1種類でも不足していると他が揃っていても上手く働かない」という事です。良くイメージとして使われるのが「桶の理論です」

必須アミノ酸 桶の理論

桶の一部が低いとそこまでしか水が溜まらないように、一種類でも足りていないと不足している要素に足を引っ張られ全体の利用効率が下がってしまうのです。

大事な事は各種バランス良く摂取する事なのです。

アミノ酸スコア?プロテインスコア?

良くアミノ酸の質を評価する際に用いられるのが、アミノ酸スコア若しくはプロテインスコアです。アスリートの方なら一度は耳にした事があるのではないでしょうか?どちらも100点満点で評価され点数が高い程、質の良いたんぱく質となります。一番少ない必須アミノ酸(第一制限アミノ酸)と、定められた基準値の比較で評価されます。

よくアミノ酸スコアとプロテインスコア、どちらで評価すべきかと議論される事がありますが、はっきり言うと現実的にはそんな議論は無意味です。そもそも学者の間でも結論は出ておらず未だ解明されていない部分もあります。加えて、どちらの評価方式にしろ、点数は食品単品の評価でしかなく組み合わせて食べる事で点数を上げる事ができるからです。

たんぱく質を良質にする為には複数の食品を組み合わせて食べる!

「どの食品がアミノ酸スコアが高いのか」などといちいち考えるよりも、一種類の食品からたんぱく質をとるのでは無く、複数の食品を組み合わせて食べる事を意識しましょう

豆腐サラダにシーチキンや卵を足してみる、チキンソテーにチーズを乗せて付け合わせにブロッコリーやほうれん草を添える等で良いのです。

如何でしたでしょうか?

今回はたんぱく質を摂る上で基礎的な事柄をまとめておきました。次回は1日に必要なたんぱく質の量や補給のタイミングについて解説させていただきます。ご期待ください!


Protein-rich Foods” by SmastronardoOwn work. Licensed under CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons.

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