現在ではアスリート自身が食の知識を持つ事が必要不可欠。その中で、食と栄養について全ての基礎となるのが「栄養学」。とは言え、栄養学という分野はとても広く、どこから学べば良いのか?難しく取っ付きにくい部分もあると思います。そこで、今回から数回にかけて「アスリート専用の栄養学」と題して、アスリートが知って置くべき栄養学の基礎知識をなるべく簡単にご紹介していきます!

栄養学を参考に自分にあうものを探そう

これから栄養学を解説していく前に、大前提として抑えておいて欲しい事があります。それは、栄養学が全てにおいて正しいと思わない事です。人間の身体は全ての働きが解明されている訳ではありません。

他人には効果的でも、自分の身体には合わないという事が多々あるのです。大切な事は、栄養学によって基礎知識を識り、それを元に自分に何が合うのかを探す事なのです。

これだけは事前に知るべき栄養学の基礎知識

栄養素の種類を把握する

栄養素という言葉は良く耳にするとは思いますが、どのような種類があるのか、正確に理解している人は意外と少なくはないでしょうか?

栄養素種類

これを見て「炭水化物がないじゃないか!」と思われた方。

その中の殆どの人は、日頃見ている食品の栄養表示を正確に理解できていないでしょう。上記表では、3大栄養素を「糖質」「たんぱく質」「脂質」としていますが、良く見かけるのは「糖質」の箇所が「炭水化物」になっているパターンです。では何故この表では炭水化物ではなく糖質なのでしょうか?

そもそも炭水化物とは「糖質+食物繊維=炭水化物」なのですが、食物繊維は基本的には消化する事ができません。体外に排出されてしまうので栄養素して吸収できないのです。良く聞くアスリート対して「炭水化物を摂れ!」という指示は「糖質を摂れ!」という意味になります。

運動直後に回復を促す為に炭水化物を摂ると言いますが、厳密には糖質なのです。正しい知識を持つ事で、「食物繊維は、食べた物が消化されるスピードを緩める効果、糖質の吸収を抑える効果を持っている。運動直後は速やかに吸収される事が求められるので、食物繊維は避ける様にする。」といった考え方が出来る様になります。

また、微量栄養素であるビタミンやミネラルは不足する事が多く、故障や病気の原因となってしまいます。アスリート生活を送る上で、効率的に補給する方法を確立する事が必要不可欠となります。

栄養素のはたらきを知り食事選択へ活かす

栄養素が体内でどの様な働きをするかご存知でしょうか?

「○○はこんな役割があったな」と考える事で、より効果的な食事内容を考える事が可能となります。また、食事指導を受けた際、そのままの内容やレシピを鵜呑みにするだけでなく、自分の身体に合ったアレンジを加える手助けにもなります。

今回は基礎知識として、栄養素が体内に吸収された際のそれぞれの働きを大枠で分類しました。

栄養素の働き

糖質はエネルギー源としてしか利用されませんが、実は間接的に身体作りに関わってきます。運動する際、体内でのエネルギー源として真っ先に使用されるのが糖質です。糖質が不足した場合、たんぱく質を分解する事でグルコースを作り出す「糖新生」という現象が起こります。筋肉の材料となるたんぱく質が分解されてしまう事え、筋肉量が減少してしまう事や、筋肉が着きにくくなる事に繋がります。糖質を不足させず、たんぱく質や脂質が身体の構成成分として利用される状態を保つ事が身体作りにとって重要となります。

※有酸素運動において、中〜低強度の競技の場合は糖質制限を行う事で競技結果が向上するというデータもあるそうです。しかし、高強度のトレーニングの場合は優位性が逆転してしまうそうです。盛んに研究されている訳ではなく、個人差もある為確実性は期待できません。

如何でしたでしょうか?

アスリートの方々が食の知識を持つ事は、間違いなく競技能力の向上に直結します。これからの時代はアスリートであるならば食の知識を持つ事が当たり前の時代になって行くでしょう。中にはそんな事気にする必要は無いと考える方もいるでしょうが、それは自分の持つ可能性を自ら潰している事と同じです。食事を気にせずとも良いコンディションを保てているならば、食事に気をつければ、更に良いコンディションがあったのだという事に気がつくでしょう。

次回からは各栄養素を深く掘り下げていきたいと思います。今後は、「このコラムさえ読めばアスリートの栄養本要らず」になるような記事を書いていきたいと思います。これからもお楽しみ下さい!

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